TikTok

TikTokマーケティングとは?戦略や企業の活用事例を徹底解説

TikTokマーケティングとは?

「TikTokはなぜ人気?ユーザー層や年齢層は?」
「TikTokマーケティングを戦略的に活用したい」
「TikTokマーケティングの成功事例が知りたい」

というように、TikTokが人気の理由やTikTokマーケティングを戦略的に活用したいけど、何から始めれば良いか分からないという担当者の方も多いと思います。

そこでこの記事では、TikTokが人気の理由を始めとし、TikTokマーケティングのメリットやデメリット、実施できるマーケティング施策、企業の成功事例を紹介しています。

当記事を読むことで、TikTokマーケティングが注目されている理由がわかるので、ぜひ参考にしてください。

TikTokとは?人気の理由はなぜ?

TikTok売れ出典:TikTok for Business

TikTokとは、ショートムービーに特化した動画投稿型のSNSです。幅広い世代で人気を集めており、サービス開始からわずか4年で月間の利用者数が10億人を突破しています。2021年には「TikTok売れ」というワードがトレンド1位となっています。

TikTokが人気の理由は、ユーザーが動画の編集や加工機能を用いて、動画制作や投稿をしやすい点です。アプリ内には、好きなBGMを付けたり、加工フィルターなどが多数搭載されており、ユニークな動画を手軽に作成できます。

フォロワー0人でもバズれるアルゴリズム

フォロワー0人でもバズれるアルゴリズム

TikTokには、他のSNSにはない、フォワローが0人でもバズれるアルゴリズムがあり、人気の理由の1つとなっています。自分の投稿が必ず”一定数の他ユーザーに見られるようになっているので、フォロワーも獲得しやすく、投稿モチベーションも下がりにくいです。

数値はあくまで例ですが、100人→300人→800人というように動画を表示する人数が徐々に増えていく仕様です。再生された際のユーザーのいいねやコメント、シェアなどのエンゲージメントを元に更に拡散されていきます。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
TikTokを見ていると、「詳細はコメント欄!」「シェアを押して3番目に表示される人が~」というのをよく見かけませんか?これは、ユーザーがエンゲージメントを高めて、再生数を伸ばすために行っています。

TikTokユーザーの平均年齢は34歳と高め

TikTok年齢層調査参考:日本のTikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態: 要点まとめ│DIGIDAY

TikTokと言えば、10代~20代の若年層が利用しているアプリ、と言うイメージを持っている方が多いと思いますが、上図が示す通り、実は利用者の年齢層は高めです。10代~20代の合計が48.2%なので、30代以降のユーザーの方が多いのが実態です。

30代~40代のユーザーが増えている理由はコンテンツの変遷と多様化にあると、TikTokの媒体資料に記載があります。

2018年〜2019年前半は「口パク・ダンス」などのコンテンツを10代の女性を中心に楽しんでいましたが、2019年に入ってからは「お笑い・エンタメ・動物・赤ちゃん」などの人気クリエイターが増え、20代に拡がったようです。

そして、2020年以降は、「How To・日常/Vlog・生活情報」などを芸能人や一般ユーザーの中で増えた結果、30~40代へ拡大されました。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
TikTokはもともと、15~60秒という秒数制限の中でしか動画投稿できませんでしたが、2021年7月に3分まで可能となり、2022年3月に10分までの動画が投稿できるようになりました。そのため、今後さらに新たなコンテンツが増えていくでしょう。

TikTokマーケティングのメリット

1.商品購買に繋がりやすい

各SNSの支出金額との比較参考:日本のTikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態: 要点まとめ│DIGIDAY

TikTokは、他のSNSに比べて、ユーザーの支出金額が約2倍近く高いという調査結果が出ています。調査結果によると、TikTokの動画で紹介された商品の購入への支出が約8万5862円で、SNS毎で比較した場合でもトップの支出額です。

この結果から、TikTokは閲覧して実際に消費するという現象が起きやすくなっており、結果的にヒットコンテンツが生まれやすい環境になっていることが分かります。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
アニメやゲームなど個別のカテゴリーでの支出はTwitterの方が高いですが、TikTokではそれらに加えて音楽やスポーツなどのカテゴリーでの支出が高く、合計支出金額が大きくなっているようです。

2.拡散力が高くユーザーの反応も多い

各SNSのエンゲージメント率の比較参考:New Study: TikTok Industry Engagement Benchmarks for 2022│readwrite

TikTokが人気の理由にも記載したとおりですが、フォロワーが0人でもバズれるアルゴリズムがあり、おすすめ枠に載りやすいので、たとえ無名だとしても一気に知名度を上げることができます。

また、多くの企業がTikTokマーケティングを行うようになったのは、その高いエンゲージメント率によってブランド認知が高められるからです。

上図は海外のデータを参考にしていますが、TikTokは元々エンゲージメント率が高い上に更に伸び続けています。一方他のSNSは数値を下げるという結果になっていることからも、消費者の興味がTikTokに移っていることが分かります。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
TikTokは高い機械学習性能により、ユーザーの興味にあったコンテンツを提供できるので、高いエンゲージメントを得られます。

3.広告感が少なく受け入れられやすい

広告が嫌悪される理由として、「押し売り感」「煩わしさ」などがありますが、TikTokの広告は強制視聴などではなく、スキップが簡単にできるようになっているので、ストレスが少ないです。

また、基本的に興味関心のない広告は表示されないので、嫌悪感を示されにくくなっています。後述しますが、ハッシュタグチャレンジ広告はとくに受け入れられやすく、成功事例も多いです。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
広告に対しても一定のいいねやコメントが複数件付いていることが確認できます。他のSNS広告に比べて、TikTok広告は前向きに捉えられています。

TikTokマーケティングのデメリット

1.売上に直結しない可能性がある

TikTokマーケティングのメリットとして、広告感が少ないということを記載しましたが、広告感が薄いが故にユーザーに広告として認識されないこともあり、売上に直結しない可能性があります。

視聴されやすくするために、広告感を薄くすることは大事ではありますが、必ず自社のホームページやECサイトへ訪れたくなるような工夫が必要です。再生数が伸びる=売上が伸びる というわけではないので、その点は理解しておきましょう。

商品やサービスのことを知ってもらうことが目的の認知向け施策であれば、再生数が伸びればOKという判断になるので、PR施策の目的を先に決めておくと良いでしょう。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
TiKTok広告に限った話ではありませんが、KPI設定が大事です。項目としては、会員登録数、商品購入数、再生単価、クリック数/率、エンゲージメント数/率などが挙げられます。

2.炎上リスクがある

TikTokに限った話ではありませんが、配慮やモラルに欠けた広告を打つと、炎上してしまうリスクがあります。TikTokは、拡散力が非常に高いため、良くも悪くも火が付きやすいです。

PR施策を行う目的を決めるのが重要と記載しましたが、例えば、炎上をして再生数が伸びてもユーザーにネガティブイメージを植え付けてしまうだけで逆効果になってしまいます。

炎上リスクを避けるために、動画投稿前にはユーザーが不快に感じそうな部分がないかを確認しましょう。また、確認は1人ではなく複数人で行うようにし、動画配信前にチェックをする体制づくりをしておくことが大切です。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
広告ではありませんが、コンビニの冷蔵庫に入った動画やファミレスのアルバイトの悪ふざけ動画が炎上していたことは記憶に新しいと思います。炎上はブランドイメージを著しく下げてしまうので、細心の注意を払う必要があります。

TikTokで実施できるマーケティング施策

1.インフルエンサーへのPR投稿依頼

TikTokで活動するインフルエンサー、通称「ティックトッカー(TikToker)」を起用したインフルエンサーマーケティングです。インフルエンサーにPRを依頼することにより、多くのユーザーに動画を見てもらうことができます。

企業が消費者に対して、直接的にメッセージを発信する従来型のマーケティング手法に比べ、インフルエンサーマーケティングでは、消費者視点を取り入れた共感性が高いPRが可能です。その結果、ブランド認知を高めることができ、購買に繋がりやすくなります。

マーケティング手法の違い図解▼
マーケティング手法の違い

インフルエンサーも消費者なので、企業(生産者)目線ではなく、実際にその商品を使うユーザー(消費者)の立場で商品の説明をすることができます。その結果、商品の良さや使用イメージなどがより明確になり、認知・購買に繋がるというわけです。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
企業ではない、第三者(インフルエンサー)から間接的に情報が伝達することによって、より信憑性や信頼感が増すという心理効果(ウィンザー効果)も働きます。
インフルエンサー マーケティングとは?
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2.TikTok広告の出稿

TikTok広告の種類出典:TikTok for Business

TikTokの広告メニューは大きく分けて3つあり、目的やフェーズに合わせて使い分けることができます。それぞれの特徴を順を追って解説します。

Top View / Top Feed(起動画面広告)

Top View・起動画面広告出典:TikTok for Business│2022 Q3 MEDIA GUIDE 簡易版

費用 500万円~

Top ViewとTop Feedは、ユーザーがTikTokを起動した際、最初に表示される起動画面広告です。画面全体に広告が表示されるので、ユーザーの目に止まりやすく、自社のホームページやECサイトへの誘導がしやすいです。

1日1社限定の広告枠ですが、1日で約500万再生が期待でき、高いCTRと低いCPCを実現できます。広告でありながら一般のコンテンツ同様、「いいね」「コメント」も可能なため、高いエンゲージメントにも繋がります。

「CTR」とは…
CTRとは、Click Through Rate の略語で、クリック率のこと。ユーザーに表示された回数のうち、ユーザーがクリックした回数の割合を計算したもの。
「CPC」とは…
CPCとは、Cost Per Click の略語で、クリック単価のこと。ユーザーが広告を1回クリックするごとに料金が発生する広告形態。

インフィード広告

インフィード広告出典:TikTok for Business│2022 Q3 MEDIA GUIDE 簡易版

費用 任意

インフィード広告は、おすすめ枠に表示される広告で、ユーザー投稿の中に溶け込むため特に広告感が薄く、高い広告宣伝効果が期待できます

インフィード広告の中でも、「Brand Premium」「One Day Max」など、複数のメニューがあり、オリジナルスタイルのUIデザインに変更をしたり、おすすめ動画の4番目に表示するなど、それぞれ細かにカスタマイズが可能です。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
Top Viewや起動画面広告、インフィード広告は、TikTok運営によると、商品やブランドの認知獲得施策として位置付けられています。

ハッシュタグチャレンジ広告

ハッシュタグチャレンジ広告出典:TikTok for Business│2022 Q3 MEDIA GUIDE 簡易版

費用 2,000万円~

ハッシュタグチャレンジ広告は、「#ハッシュタグチャレンジ」というタグを使って、オリジナルの楽曲とオリジナルの振り付けで商品の認知を広められるという特徴があります。

ユーザー参加型の広告なので、エンゲージメントが高いのはもちろんですが、チャレンジが広まりやすいので拡散力が非常に高いです。ユーザーが自発的にコンテンツを作成するので、高品質なUGCを多く生み出すことができ、ユーザー起点で拡散できます。

「UGC」とは…
UGCとは、User Generated Contents の略語で、ユーザー生成コンテンツのこと。企業側ではなく消費者であるユーザーによって制作・発信されるコンテンツを指す。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
UGCコンテンツのため、広告感がゼロに近いです。大量のUGCが生まれ、拡散されることによって、ブランド想起と好意度を向上できます。

https://tiktoklab.jp/tiktok-ad/

3.ビジネスアカウントの運用

TikTokマーケティングの中で唯一、広告予算をかけずに実施できる施策です。TikTokのアカウントの種類は2種類あり、個人アカウントとビジネスアカウントがあります。

ビジネスアカウントでは、個人アカウントに備わっている機能に加えて、「投稿動画分析」「インサイト分析」「プロフィール情報追加」「商用楽曲ライブラリーの利用」など、運用に必要不可欠な機能が利用できるので、ビジネスアカウントの設定は必ず行いましょう。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
公式アカウントの運用は、企画から制作、効果分析をしっかりと行う必要があるため、高いノウハウが求められます。自社での運用が難しい場合は、費用はかかりますが、代理店に依頼することも視野に入れましょう。
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新広告プログラム「TikTok Pulse」で収益化も可能

TikTokを運営するByteDance社が、クリエイターに収益を分配する新広告プログラム「TikTok Pulse(ティックトックパルス)」を発表しています。

TikTok Pulseは、運営に選ばれた特定のクリエイターが、自分の動画の後に広告動画を再生させることができる機能で、広告収入のうち50%を受け取ることができます

初期段階では、フォロワー数10万人以上のアカウントが対象となる予定になっているので、広告プログラムが始まる前に伸ばしておくと良いでしょう。

TikTok Lab 運営
TikTok Lab 運営
TikTok Pulseは、2022年5月4日に発表されています。アメリカでは6月からすでに開始されており、今秋から他の国にも展開とのことなので、日本でこの機能が利用できるのはそう遠くはありません。
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TikTokマーケティングの成功事例

ハッシュタグチャレンジの成功事例

日本マクドナルド「#ティロリチューン」

山之内すず #ティロリチューン出典:TikTok for Business

日本マクドナルドが、女優の山之内すずさんを起用し行ったハッシュタグチャレンジの事例です。内容は「#ティロリチューン」というハッシュタグを付けて、ポテトの揚がった「ティロリ♪」の音に合わせダンスをしながら、500円バリューセットを食べるというものです。

認知度獲得と来店促進を目的に実施された当施策ですが、結果として、大バズりし配信を行った23日間で総再生数1億回と5万件のユーザー動画投稿を獲得しています。

株式会社ユニクロ「#UTPlayYourWorld」

ユニクロ #UTPlayYourWorld出典:ユニクロ

ユニクロのグラフィックTシャツブランド「UT」が実施したハッシュタグチャレンジの事例です。内容は、グローバルインフルエンサー選出オーディションとして、世界中のユニクロ店舗や公式SNSで流れる映像への出演をするインフルエンサーを募集するというものです。

当施策は、約3.3億回の視聴数を記録し、世界で最も視聴された日本発のキャンペーンとなりました。約2週間のキャンペーンでしたが、投稿数が18万件を超え、総エンゲージメント数も4300万件と凄まじい結果を生み出しました。

公式アカウント運用の成功事例

株式会社ドミノ・ピザ ジャパン

公式アカウント運用 ドミノピザ画像:【公式】ドミノピザ(@dominos_jp)

ドミノピザが運用している公式TikTokアカウントの事例です。ピザを作る過程の動画を中心に投稿し、TikTokユーザーに商品やブランドのPRを行なっています。

TikTok上で流行っている曲を使用したり、流行のハッシュタグをうまく取り入れながら動画制作をしており、定期的にバズる動画を生み出すことに成功しています。

ユーザーからのコメントへの回答やユーザーへの質問など、積極的にコミュニケーションを行なっており、TikTokのトレンドを抑えたアプローチで、ブランドの好意度アップができています。

江崎グリコ株式会社

公式アカウント運用 ポッキー画像:ポッキー公式(@pocky_japan)

グリコが運営している、ポッキーの公式TikTokアカウントの事例です。人気インフルエンサーの西村歩乃果さんや、なえなのさんとタイアップした動画を投稿しており、多くの再生数やいいねなどのエンゲージメントを獲得しています。

11月11日のポッキー&プリッツの日には、「#ポッキー何本分体操」を付けた動画の投稿を促すハッシュタグキャンペーンも実施しており、わずか5日間で2.3万件もの動画が投稿されています。

公式アカウントの運用とハッシュタグチャレンジを上手く使い分けて、話題作りをしています。

TikTokマーケティングまとめ

TikTokマーケティングまとめ

TikTokが人気な理由やTikTokマーケティングのメリット・デメリット、実施できるマーケテ施策と成功事例を紹介しました。

TikTokはリリース開始後、爆発的な伸びを見せており、2022年10月現在時点で最も注目されているSNSマーケティングです。

TikTokでのPR施策を検討している方は、当記事で紹介した内容を元に始めてみると良いでしょう。

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